東京大学出版会 全240ページ 本体2,500円
「初年次ゼミナール理科」の内容が書籍になりました。学生・教員・一般向け。理系アクティブラーニングに役立つ基礎編、各教員の工夫や授業構成・学生の成果物
や雰囲気を感じ取ることのできる実践編、『知の技法』のようなエッセイ形式で研究の世界を伝える発展編、の3部構成です。
図版も豊富に掲載。実践編はカラー印刷となっており、学生の活き活きとした様子を実感していただけます。
はじめに
基礎編 サイエンティフィック・スキルを身につける
- 1 アカデミックな知の現場へ――大学での学びとは
- 2 研究のプロセス
- 3 研究倫理
- 4 学術論文の種類と構成
- 5 文献検索
- 6 グループワーク
- 7 プレゼンテーション
- 8 レポート
- 9 文献の引用
- 10 ピアレビュー
実践編 実録!初年次ゼミナール理科
授業のパターン
問題発見・解決型
1 社会問題解決策のデザイン――社会技術とイノベーション(小松崎俊作)
2 私たちの身近にあるタンパク質を科学する(高橋伸一郎ほか)
3 老化のメカニズムに迫る――アンチエイジングは可能か? (江頭正人)
ものづくり
4 建築の可能性(川添善行)
5 体験的ものづくり学:3Dプリンタによるコマづくり(三村秀和ほか)
6 レアメタル製品化プロジェクト(岡部 徹)
7 数学・物理をプログラミングで考える(田浦健次朗)
8 機械学習入門(杉山 将・佐藤一誠)
9 知能ロボット入門(新山龍馬・高畑智之)
データ解析型
10 スポーツや音楽演奏のスキルと熟達化について考える(工藤和俊)
11 地震・火山の分布と地形・地質情報から観る日本列島の姿(市原美恵ほか)
12 身近な物理でサイエンス(松本 悠・田上 遼)
論文読解・演習型
13 ミクロの生命現象を可視化する(永田宏次・木下滋晴)
14 薬学における生物学の役割と貢献(八代田英樹ほか)
フィールドワーク型
「初年次ゼミナール理科」授業一覧
発展編 研究の世界へ
1 性差は科学できるか(坂口菊恵)
2 発生学と再生医学(栗原裕基)
3 身近なところに隠れている大発見:クワガタムシの隠蔽種と菌囊(久保田耕平)
4 寄生虫とのつきあい方(後藤康之)
5 ヒトが光合成できるようになるには(増田 建)
6 始原の微生物代謝を垣間見る(石井正治)
7 酒になれなかった水のはなし(北條博彦)
8 時空のさざ波,重力波をとらえる(大橋正健)
9 物理学を例にとって考える「研究する意味」(長谷川修司)
あとがき