ルヴェソンヴェールより

こんにちわ、「食」ゼミに参加している教養学部文科一類の寺井勝哉です。 これからこのゼミでの活動を随時このブログに更新していきたいと思います。 さて、先日ゼミの一環として、駒場キャンパスにあるフレンチのルヴェソンヴェールでランチをしてきました。ゼミの仲間たちは初めて来たらしいです が、僕自身は夏学期の試験期間中に友人と訪れたことがあり、2回目の訪問でした。1時頃入店したのですが、店内は近所の奥様方や大学関係者の方でずいぶん 賑わっており、学生はやはり少なかったです。やはり、ランチコース800円は学生には厳しいのでしょう。しかし、僕自身の印象としては、ゆっくりとした時 間をすごせることを考えると、時間のある時には利用するのもアリだと思います。例えば、クラスなどのパーティに2階を利用するなど。 今回僕が注文したのは、ウズラをソテーし、付け合わせにきのこなどの野菜をそえたアラカルトのお料理です。ウズラをまるまる一匹使用しており、しっ かり目に焼かれた表面は香ばしく、しかし中は比較的ジューシーでした。骨付きでしたので結構食べにくかったのですが、付け合わせのきのこがいい風味を出し ており、おいしくいただくことができました。また、フランスパンと全粉粒のパンがサーブされましたが、僕は後者がお気に入りでした。 その後、デザートをいただきながらシェフのお話を伺うことができました。シェフは、食事とはただ食べるだけではなく備品や雰囲気なども含めたもっと 包括的なものであるということ強調されており、彼からは料理に対する情熱が感じられました。お国柄ムスリムが多いフランスで修業をされており、ムスリムに 配慮したメニューについても様々な話をしていただけました。大学内に立地していることもあって、週に1度はムスリムの方が来店されるようで、ルヴェソン ヴェールでもお客様の要求には個別に対応するとおっしゃっていました。おそらく、「あそこなら個別に対応してくれる」という安心感をルヴェソンヴェールは 提供しているのでしょう。余談になりますが、シェフのお話で個人的に興味をもったのは、料理にも服などと同様流行があるということです。具体的には、生ク リームなどの動物性脂肪によるこってりとした味付けから素材の味を生かした比較的あっさりとした味付けへの変遷です。近年この手の味付けにこだわるレスト ランが多いのもこのようなことが影響しているのでしょうか。しかし、コクをだすための生クリームの重要性も忘れてはいけないでしょう。シェフは要望に応え てベジタリアン用のコースを作った経験がおありで、限られた食材の中でどう料理していくかといった苦労についても話していただきました。その時の様子か ら、本当に料理が好きなんだなというのが伝わってきて、まさにプロフェッショナルでした。僕の疑問として、野菜だけを使うと、「おいしい」料理に必要なコ クと旨みがどうしても不足するのではないかというのがありましたが、その解決法としては、カブなどを根気よく調理することで得られる野由来のエキスを利用 することなどを挙げていただきました。事前に伝えておけば、いつでも作ってくださるとのことなので、機会があれば是非食べたいと思いました。 寺井 勝哉