身近な生命科学実習

当部門による生命科学実習

「身近な生命科学実習」と「生命科学最前線体験実習」

当部門では、前期課程学生(理科・文科)を対象とした生命科学実習を実施している。本実習を通じて、(1)実験科学の基礎 (2)生命科学用語・技術の理解 (3)実験結果の解釈・考察方法 を体験・学習することを主な目的としている。

「身近な生命科学実習」では、身の回りの材料・テーマを微生物・生化学・分子生物学的な手法を用いて解析を行う。「生命科学最前線体験実習」では、基礎的な実験技術に加え、最新の生命科学実験内容を組み込んだアドバンスコースとなっている。

当部門で行う実習は、夏季・冬期の休み期間中に集中講義形式で開講される。内容・日時等は、シラバスおよび、当ウェブサイトにて随時アナウンスする。

「身近な生命科学実習」−マグロ属魚類の魚種類判別−

マグロの切り身の味や形状からその種別を判別・評価することは、魚の専門家でない限り極めて難しい。では、どうすれば誰でも正確に再現的にマグロの種別を判別できるであろうか?

本実習では、分子生物学的手法を用いたマグロ属に属する魚の種別判別実験の体験を通じて、実験科学のお作法(実験器具の使い方や実験ノートのとり方)、ニュースなどでもよく出てくるDNAやPCRといった生命科学用語・技術、実験結果の解釈・考察方法を学習することを目的とする。

本実習は、特に文科学生の履修を歓迎する。

実習の概要

マグロの切り身を一枚から、DNA抽出、PCR法によるDNAの増幅、制限酵素によるDNAの切断を行い、最終的に得られたDNA断片をアガロースゲル電気泳動して、DNA断片のパターンを観察する。その結果から、自分がどの種別の種別のマグロの切り身を与えられたのか考察する。

  1. 本実習内容の説明
  2. マグロからDNA抽出
  3. 遺伝子増幅法(PCR法)によるDNAの増幅とDNA配列特異的切断酵素による切断
  4. DNA断片を電気泳動により分離して検出
  5. 得られたDNAのパターンからマグロの種別判別
  6. 結果に関するディスカッション

実施日

集中講義として、下記の日時に行う。 (実験の進行状況により下記の時刻に終了できない場合がある。)

  • 2016年8月3日(水)10:00~18:00
  • 2016年8月4日(木)10:00~18:00
  • 2016年8月5日(金)10:00~18:00